アートオークションに興味があるかたはぜひご参加ください。
誰でも気軽に参加できます。
では、大雑把ではありますが手順をお話しします。
アートオークションはいつ開催されるのか
各オークション会社は年間スケジュールをホームページで公開しています。
絵画や宝石&時計などカテゴリーごと開催予定日がわかります。
開催間近になると2週間前位からホームページ上でオンラインカタログが公開されます。
興味がある作品が出品されていたらそのオークションに参加できるように会員登録します。登録はホームページ上から可能です。
その回のみカタログを送ってもらうこともできますが、オークションは、いつ欲しい作品が出品するかわかりません。できましたら年間のカタログ購読を申し込む方をお勧めします。
年間購読は、ジャンル別と全ジャンル一括が用意されています。全ジャンルのカタログを選ぶと割安になります。
オークション先立つ下見会は大事
下見会は通常、競売日(通常土曜日開催)二日前から競売会場で用意されています。
競売が午後2時からとか午後4時から始まる場合には、競売当日の直前まで下見できる場合もあります。
毎日オークションは、朝10時から競売が始まることも多く、下見会と競売に2日間必要です。
毎日アートオークションやアートマスターズオークションは大阪開催もありますが、ほとんど東京で開催されます。ほとんど土曜日開催です。例外的に金曜日、土曜日の2日間にわけて開催されることもあります。
関東近郊にお住まいでないと、泊りがけになりますね。
そのため会員になれば作品の状態などを電話で問い合わせることも可能です。あなたに代わってオークションのスタッフがプロの目で作品の状態を教えてくれますし、落札のためのアドバイスもしてくれます。
解像度の高い作品写真をメールで送ってもくれます。
額の状態などカタログでは写されていない箇所をしっかり調べることが大事です。
落札後、不具合を発見してもキャンセルはできないのがルールです。
自分の目で判断できない場合は納得するまで聞きましょう。
落札するには事前入札か電話で参加
会場に行けない場合は、事前に落札希望金額をファックスなどで入札しておくことや、当日オークションスタッフを介して電話でリアルタイムで競売に参加することもできます。
出品作品にはエスティメートと言われるオークション会社と出品者との間で決められた下値と上値の落札予想価格が記されています。
基本下値以下で落札されることはありません。また落札予想価格の上限をはるかに超えて競られる場合もあります。
事前入札はここまでなら支払っていい価格を入札します。
たとえば、落札予想価格60万から70万円という作品の場合を例にとります。
あなたは、どうしても手に入れたくて落札予想価格より高い100万円で入札したとします。
競りが始まり、会場も電話も80万までで値段が止まってしまったとします。80万円まで購入意思を示しているのは、入札のあなたと、電話で参加している方と、会場で競りに参加している人と3人です。競売人は80万のさらに上の金額82万円を提示します。ここで会場と電話の2人が諦めたとします。あなたは100万円まで入札していますので、あなたは82万円で落札できました。逆にあなたの入札額100万円を超え102万円まで競り上がってしまい落札できなかったという場合もあります。
価格がエステメイト価格に対して、予想以上に高くなることも以外に安く落札されることもあります。
このへんの兼ね合いは、経験や相場感の問題なので、オークションスタッフの素直にお聞きすることをお勧めします。
事情があって意識的にエステメイト価格が低く設定されて場合もあるでしょう。
お目当の作品の注目度をスタッフに聞くのも落札価格を予想するのに効果的です。人気度が高ければ落札価格は大きく跳ね上がるものです。
作品の中には、エステメイト価格の下値でも購入希望者がいない場合があります。たとえば、80万以下では売らないという作品が75万で欲しい方いませんか?とうことがあります。
この場合の落札権利は会場に参加している人のみです。会場に行くと、そういうラッキーなことも起こります。
落札手数料は落札価格と別に請求されます
落札手数料は落札価格の15%程度であり、手数料15%に消費税が課税されます。消費税は手数料にかかります。
落札価格100万円でしたら15万円に消費税ということです。
落札価格が高額になると手数料は安くなります。1000万以上だと12%程度になります。
オークション会社によって数パーセントの差があります。
落札後の配送料などもろもろの経費を入れて、落札価格の20%が余分にかかると思ってください。
100万円で落札したら、120万円の請求書がくると思っていれば安全です。
落札者都合のキャンセルは認められないので要注意です。
美術品の真贋問題とオークション会社のチェック機能
偽物を買うリスクを避けられるのもオークションで購入するメリットです。
人気作家の作品は高額であり需要があるゆえに多くの贋作が作られています。
贋作ではありませんが、横山大観の複製画(工芸品)があまりにも紛らわしく大観の真筆として悪用される事件がありました。
絹本(絹)に版画で下書きを印刷し、下図の上に手描きで墨をのせた工芸画です。あまりに被害に合う方が多かったので、その工芸社は自社で発売した複製画カタログの出した騒動です。
贋作の多さで注意すべきは、先に挙げた横山大観や棟方志功です。「横山大観」の作品鑑定は大観記念(台東区上野・東京)、棟方志功は東急百貨店美術部(渋谷・東京)が窓口となっています。
作品の鑑定窓口には、当該作家のご遺族が担当している場合もありますが、多くの物故作家(他界された作家)の鑑定窓口となり鑑定書を発行しているのは美術商の主要機関である東京美術倶楽部(港区新橋・東京)です。
驚くことに鑑定書自体が贋物という場合もあり二重のチェックが必要です。
オークション会社では鑑定機関に登録作品の詳細を問い合せることで鑑定書の再チェックをしています。
贋作を購入することこそ一番避けたいことです。
オークションをオススメする2大メリットは価格の正当性と真贋に悩むことがないということです。