オークション 毎日 覚書

日本に美術品の価格データベースはないのか

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美術品が資産として積極的に認知され活用されるには国内の各オークションで落札された価格が公表されることは重要な条件ですが、日本では各オークション会社の過去からの落札データを一堂に閲覧できるサイトや出版物はありません。

価格のデーターベースアメリカ・日本比較

アメリカには、artnetという会社があり世界の美術ニュース発信、オンライン・オークション経営、過去オークションで落札された価格のデータベース提供などを業務としている歴史ある会社です。美術市場における顧客の要望にあわせた経済分析も請け負っている美術経済のプロです。

日本にも過去2000年から2007年まで毎年ですから8冊の「日経アート・オークション・データ」が出版されていました。現在は中止になっています。オンラインでも開設されていないようで残念です。

 

毎日アートオークションでは「落札結果アーカイブ」は利用価値大

各オークション会社の過去落札結果のアーカイブは全ては検索できませんが、毎日アートオークションの落札価格アーカイブは検索しやすくホームページ上に設置してありました。「奥村土牛」で検索すると(2019/3/21)過去2003年から2019年の505件分の落札結果を抽出できました。WEB会員になると作品画像も全て見ることもできます。

毎日アートオークションは出品点数も多いためデータ量も多く価格を知りたい時に類似作品を見つけやすく利用価値が高いと感じました。今回の505件は立派な件数です。

 

 

artnet 世界で利用されるサービス

アメリカのartnet社のオークションデータはどのくらいすごいのか見てみます。

オークション落札価格を検索できる作家は、ミケジャンジェロのドローイングからアンディ・ウォーホルの絵画、ル・コルビジェの椅子からバンクシーの版画まで1,200万点以上の作品ということになります。それも写真いりのオークション落札価格を検索できる。サザビーズ、クリスティーズ、フィリップスほか各国で開催されたオークションのデータが掲載されています。

有料サービスで1日パスもあります。1日最大500件検索でき料金は$32.50です。バブル時代は日本でもよく利用されていました。もちろん今でも海外作品を扱う画廊では必需サイトです。

日本でもかつての「日経アート・オークション・データ」のような世界のオークション落札価格も一覧できるようなサービスが復活してもらいたいですね。

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